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文書作成日:2026/10/13
令和9年4月1日からの飲食料品消費税率の引下げに伴う、値札貼り替えの特例措置

[相談]

 私は、パンの製造小売店を経営しています(消費税課税事業者です)。
 昨今の報道で、令和9年4月から飲食料品の譲渡にかかる消費税率が8%から1%に引下げられると聞きました。
 当店の商品には、税込販売価格を表示した値札を貼っていますが、令和9年4月1日からすべての商品の値札を消費税率1%に対応したものに貼り替えるのは極めて困難です。
 このような場合、どのように対応すればよいのかを教えてください。

[回答]

 ご相談の場合、一定の誤認防止措置を講じたうえで、飲食料品の消費税率が8%から1%に引下げられる令和9年4月1日から令和9年5月31日までの間に1%税率に対応した値札への貼り替えを行うか、あるいは、税率引下げ前の令和9年2月1日から令和9年3月31日までの間に、1%の税率に対応した値札への貼り替えを行えばよいこととされています。詳細は下記解説をご参照ください。

[解説]

1.飲食料品に係る消費税率の特例(予定)の概要

 政府は、租税及び社会保険料による負担の軽減を目的とし、令和8年9月15日に飲食料品消費税率の臨時的な引下げ等に関する大綱を閣議決定しました。

 具体的には、令和9年4月1日から令和11年3月31日までの2年間に事業者が国内において行う飲食料品(※1)の譲渡等について、消費税(及び地方消費税)の税率を1%(特例税率)とする特例を創設する、という内容となっています(※2)。

※1 現行の8%軽減税率の適用対象となっている飲食料品をいいます。

※2 消費税率の引下げに関する法案は、国会で審議される予定です。

2.消費税法上の総額表示義務の概要

 消費税法では、事業者(消費税免税事業者を除きます)は、不特定かつ多数の人に商品の販売等を行う場合において、あらかじめ価格を表示するときは、原則として、消費税額(及び地方消費税額の合計額)を含めた価格を表示しなければならないと定められています(総額表示義務)。

3.消費税率引下げに伴う総額表示義務の特例の概要

 政府は、上記1.の消費税率の引下げを受けて、例えば税抜価格(いわゆる本体価格)のみを表示する方法や、税抜価格に続けて「+税」とのみ表示する方法など、税込価格を表示しない方法は、上記2.の総額表示義務に違反することから、引き続き認められないとしています。

 一方で、今回のご相談の場合のように、夜間の値札の貼替作業に対応できないことや、カタログや商品パッケージ自体に価格が印字されていること等の理由から、税率変更時に適切な税率での総額表示が間に合わない状況が発生する可能性が指摘されています。

 こうした状況を踏まえ、国税庁は、事業者が令和9年4月1日から令和9年5月31日までの間及び令和11年2月1日から令和11年3月31日までの間に行う飲食料品の販売に係る商品の価格表示について、総額表示義務に直ちに対応することが困難な事情がある場合には、誤認防止措置(※3)を講じている場合に限り、税率8%による税込価格を表示することができるとしています(下図�A・�B)。

 また、事業者が令和9年2月1日から令和9年3月31日までの間及び令和11年4月1日から令和11年5月31日までの間に行う飲食料品の販売に係る商品の価格表示について、総額表示義務に直ちに対応することが困難な事情がある場合には、誤認防止措置を講じている場合に限り、税率1%による税込価格を表示することもできるとされています(下図�@・�C)。

[出典]国税庁軽減税率・インボイス制度対応室「飲食料品に係る2年間の消費税率引下げに関するQ&A(令和8年9月))」

 したがって、今回のご相談の場合、誤認防止措置を講じたうえで、飲食料品の消費税率が8%から1%に引下げられる令和9年4月1日から令和9年5月31日までの間に1%税率に対応した値札への貼り替えを行う(上図�A)か、あるいは、税率引下げ前の令和9年2月1日から令和9年3月31日までの間に、1%の税率に対応した値札への貼り替えを行えばよい(上図�@)こととなります。

※3 誤認防止措置の具体例として、国税庁は、「この棚の商品は、税率8%に基づく税込価格で表示しています。レジでは税率1%に基づき精算いたします。」といった表示を明瞭に行う方法などがあるとしています。

[出典]国税庁軽減税率・インボイス制度対応室「飲食料品に係る2年間の消費税率引下げに関するQ&A(令和8年9月))」

[参考]
消法63、「飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱」(令和8年9月15日閣議決定)など

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
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